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【TOB投資法】 親子上場で子会社のPBR<1企業をまとめてみた vol.3

バリュー投資家の最強のカタリストであるTOB(Take Over Bit)

これらが起こりそうな企業を予想してみて、どのような企業が可能性が高いだろうかという事で「親子上場を行っている会社でかつ、PBR<1の企業」というものに注目してみた。

なぜ、このような企業のTOBの可能性が高いかと考えるかというと、

下の記事でもあげているように以前から東証が親子上場への懸念を持っており、東証1部の条件変更等が、いろいろと面倒くさいので「もうTOBかけて上場廃止にしよう」というマインドになっているのかもしれない。と考えたからである。

 

このようなことが原因であるのか定かではないが、最近日立グループをはじめとして東芝も親子上場の解消が目立ってきているからである。

という事で、割安な子会社を持っている親会社が、いっその事TOB仕掛ける可能性に掛けるのも悪くはないかと思われる。

 

あまりにも親子上場の会社が多すぎるので記事をシリーズ化して更新していく。

  

このシリーズの前バージョンは以下

 

  

 

親子上場で子会社PBR < 1の企業一覧

注目すべきと考えるポイント

時価総額

子会社の方が大きいと買収が難しいのではないかと個人的に思う。

最近では、武田薬品工業シャイアーを買収するなど自社と同じぐらいの時価総額の会社を買収する事例もあるが、基本的には小型の会社を買う方が気楽にできるだろう。

(そもそも武田の買収は、若干 苦しまぎれ感も否めないが...。)

 

内定先企業もここ数年で上場企業を2社買収しているが、その2社のうち大きい方の会社でも自社の時価総額の1/5の時価総額であったので、身の丈に合っているかどうかも重要であると考える。

しかし、あまりにも規模の違いがありすぎると逆にTOBを仕掛けるコストパフォーマンスが悪いので、自社の1/5~1/10ぐらいの規模がベストなのかなぁと思う。

 

子会社の収益力 > 親会社の収益力ではないか

これを確認するために、ROEROAを並べてみてみる。(売上高営業利益率も見るべきかな?)

買収を行う親会社の気持ちになって考えてみると資金を投下するという事なので、どうせなら資金効率の良い方に投下したいはずである。

ということで、親会社の収益力よりも子会社の収益力がよいなら、自社の事業に投資を行うより、割安で収益力の高い事業を買収したいと考えるはずだと考えた。

 

親会社のキャッシュが余っているかどうか (親会社の財務力)

基本的には、銀行からの借り入れで買収をかけるのが普通ではあるが親会社にTOBを仕掛けることのできる余裕があるかどうかを確認しておく。

 

過去に親会社が子会社へのTOB実績があるか

過去にこのような事例があるとその時の状況を調べることが出来る。さらに、過去にも行っているのでこれからも行うのではないかという憶測が出来る。

  

シード平和(1739)

基本情報

時価総額: 39.9億円

PBR: 1

ROE: 22.5-25.8%

ROA: 3.9-4.9%

 

親会社: 三栄建設設計(9052)

時価総額: 292億円

PBR: 0.81

ROE: 14.9-16.7%

ROA: 4.6-5.2%

現金同等物: 267億円

 

コメント

子会社の財務がちょっとパンチ効きすぎかな。一旦放置で。

  

山陽百貨店(8257)

基本情報

 

時価総額: 20.2億円

PBR: 0.76

ROE: 13.1-14.5%

ROA: 1.9-2.3%

 

親会社: 山陽電気鉄道(9052)

時価総額: 450億円

PBR: 1.24

ROE: 5.9-6.3%

ROA: 2.3-2.6%

現金同等物: 77億円

 

コメント

我らが山電ですね。

これもまぁまぁ財務のパンチ強め。ただ、業績はそこそこ安定。

昨年度の決算は、どうやら大幅上方修正したみたい。

親会社の山電が昔調べた時グローリーの株をかなり持っていた記憶がある。

子会社の方は一応スルー。

 

日本伸銅(5753)

基本情報

時価総額: 26.2億円

PBR: 0.42

ROE: 10.0-12.6%

ROA: 6.1-6.9%

 

親会社: CKサンエツ(5753)

時価総額: 252億円

PBR: 0.75

ROE: 10.1-10.6%

ROA: 5.8-6.0%

現金同等物: 14.3億円

 

コメント

 

まず驚いたのが、TOPIXとの株価の動きが非常に似ている。

子会社のCF業績が非常に不安定で配当利回りが低いことにも納得。

上級者向けの銘柄かな。スルー。

 

NIPPO(1881)

基本情報

時価総額: 2171億円

PBR: 0.79

ROE: 7.8-7.9%

ROA: 4.9-5.3%

 

親会社: JXTGHD(5020)

時価総額: 1兆4270億円

PBR: 0.58

ROE: 11.4-12.3%

ROA: 3.5-3.8% 

現金同等物: 3769億円

 

コメント

そこそこ大型株だな。親会社は、JXTGホールディングスで大企業。

子会社の方は、就職先企業と同じJPX400採用銘柄。

業績もほどほどに安定傾向だが、最近裁判してるみたいで敗訴してる。

ただ、子会社の方も財務も悪くなく、安定経営を行っているいい印象。

値上がり要素が特になさそうなのだけが難点。

優良銘柄としてウォッチリストへ。

 

宇徳(9358)

基本情報

時価総額: 215億円

PBR: 0.78

ROE: 6.4-8.0%

ROA: 4.7-5.6%

 

親会社: 商船三井(9104)

時価総額: 3010億円

PBR: 0.68

ROE: 5.2-7.8%

ROA: 1.3-1.9% 

現金同等物: 1191億円

 

コメント

商船三井子会社。

子会社の財務は悪くはなく、業績もそこそこ安定傾向。

ROEROAどちらで見ても収益力は子会社の方が高い。

最近は、上方修正している。

大株主にBBHフィデリティイントリンシックオポチュニティズ、光通信ノルウェー政府。

TOBの確率は低そうではあるが、株主を見た感じ、同じ投資スタイルのファンドが2つもあるので一応ウォッチリストへ。

 

ダイビル(8806)

基本情報

時価総額: 1198億円

PBR: 0.86

ROE: 4.5-4.6%

ROA: 1.9-2.0%

 

親会社: 商船三井(9104)

時価総額: 3010億円

PBR: 0.68

ROE: 5.2-7.8%

ROA: 1.3-1.9% 

現金同等物: 1191億円

 

コメント

子会社の営業利益率がえぐい。

賃貸不動産業なので、割安が続いている。

最近は増配傾向。自社株買いしても良さそうだが。

CFは、投資CFが毎年凄くて攻めた経営してる印象。ただ、財務はそこそこ良い。

優良株としてウォッチリストへ。

 

昭光通商(8090)

基本情報

時価総額: 68.0億円

PBR: 0.75

ROE: 17.4-19.2%

ROA: 2.5-3.0%

 

親会社: 昭和電工(4004)

時価総額: 3994億円

PBR: 0.87

ROE: 18.3-27.9%

ROA: 8.4-10.4% 

現金同等物: 1128億円

 

コメント

収益力は、親会社の方が大きいので特になさそう。キャッシュリッチではあるので可能性としては0%ではないか...。

ひとまずスルー。

 

ウェッジHD(2388)

基本情報

時価総額: 36.5億円

PBR: 0.55

ROE: -5.3-0.9%

ROA: -0.8-0.1%

  

親会社: 昭和HD(5103)

時価総額: 38.9億円

PBR: 0.72

ROE: -5.2- -5.1%

ROA: -0.6% 

現金同等物: 149.1億円

 

コメント

親会社の時価総額とほぼ同じである上に債務超過状態になっていた。 

スルー。

 

信越ポリマー(7970)

基本情報

時価総額: 547億円

PBR: 0.95

ROE: 7.4-7.7%

ROA: 5.7%

  

親会社: 信越化学工業(4063)

時価総額: 4兆5091億円

PBR: 1.93

ROE: 12.6-12.8%

ROA: 10.2-10.4% 

現金同等物: 8283億円

 

コメント

親会社は、あの信越化学工業。てか、信越化学、営業利益率20-30%ぐらいあって焦った。しかも財務も超健全だった。知らなかった。

これは、次のシクリカルのどん底で買いたい銘柄。

子会社も親会社もウォッチリストへ。

 

結局ウォッチリストへ行った銘柄

 

山陽電気鉄道

NIPPO

宇徳

ダイビル

信越ポリマー

信越化学工業

 

第3弾はこれで終わり。

このシリーズは会社が多いので、ポンポンとハイペースで更新していきたい。