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銘柄研究 【8591】オリックス 「オリックス新規購入」

今週の更新〜

 

今週は最近決算が出たオリックスに関して調査を行ってみる。

オリックス株主優待配当利回りがよく、個人投資家に人気の銘柄となっている。

 

最近の相場下落を受けて非常に利回りが高くなっていたので、以前からとても買いたかったオリックスを、バリュー×高配当×優待枠として新規購入した。

 

オリックス 第1Q決算

オリックスの第1Qの決算の結果は、前年同期比で約-13%とあまり良くなかった。

 

オリックスは6事業を持つ多角化経営なので、どこが悪かったのかをセグメントごとの利益を見て判断すると、明らかに不動産の利益がガタ落ちしてるのがみて取れる。

 

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そして、その理由にここ数年は一時的に発生していた不動産の売却益がないことをあげている。さらに、そのような一時的な売却益は減っているが、通常の営業における収益は増加しているよ。と言うことを決算の補足資料で言っていた。

 

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ちなみに、オリックスはここ数年でかなり収益構造が変わってきているようで、

昔はリース関連が強かったイメージだが今のメインは、保険、海外投資、不動産がメインとなっていることがみて取れる。

 

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リーマンショックぐらいまでの決算資料を読んでみたのだが、セグメントごとの調子を景気に合わせて評価すると、

 

金融サービス...不況時オワコン

メンテナンスリース...意外と安定

不動産...景気との相関はそこまで強くないが、調子いい時と悪いときの差が激しい

事業投資...不況時に弱い

リテール...そこそこ安定。(不況時に1Qだけ赤字)

海外事業...そこそこ安定。(不況時に1Qだけ赤字)

 

と言ったように、結構シクリカルな事業が多いように感じる。

だけど、リテールと海外事業で50%以上の利益を出しており、そこそこ安定なので

シクリカル50%、ディフェンシブ50%?ぐらいの構成と判断できそう。

 

同社は、過去50年間、最終純利益で赤字を出したことが無いのが強みだといえる。

 

個人的に今後の投資判断をどのように行うか難しいところだが、今年度から「ライオンズマンション」ブランドで有名な大京を完全子会社化した。

また、昔の四季報から大京の事業の安定度を見てみると賃貸不動産という事もあり、かなりディフェンシブなイメージをもらったので、少しは安定するかもしれない。

とは言っても、オリックスの不動産事業の規模 : 大京の規模 = 3 : 1ぐらいなので与える影響は軽微かもしれないが...。

 

おそらくオリックスの不動産事業が不安定な理由の一つとして賃貸だけじゃなく不動産開発も行なっているから不安定なのだと思われる。

しかし、現在不動産の資産額は、前期までは減少傾向にあり、物件の売却を進めていたことが見てとれるが、今期から資産が増えているので(リース会計の改正も影響していると思われるが...。)前期までの収益物件の売却による収益低下と、新規物件の取得による減価償却費の増加による減益が重なったのではないか?と推察した。

 

そうなると、営業キャッシュフローは黒字のままで、損益計算書が減益になるといったようなことが起こり、節税しつつ、現金は稼いでるという状況になるので悪くは無いと思われる。

赤字は資産が毀損するからダメやけど減益は大丈夫。

 

そうなると、オリックス株の買い時は不動産事業の調子の悪い今ではないか?

とも考えられる。

 

しかし、別の見方として現在の好景気が終われば他の事業で赤字を出すのではないか?

とも考えられる。

 

この辺は水物なので、その都度判断というのが正解な感じはする。

しかし、オリックスは、

・過去50年間純資産で赤字を出していないこと。

・現時点でバリュー株(割安株)なので赤字さえなければ安全性マージンは年々大きくなる。

 

これらの実績を盾にして投資できるという強みは持っていると考えた。

 

しかし、オリックスにも弱みがあると考えており、オリックスは連続増配をここ10年ほど続けており、減益が続き配当還元に無理が生じるようになると、シーゲル流投資家や外国人投資家が投げ売りするのではないか?

というリスクがついてくると思われる。

今のところは、まだ配当性向が30%程であるため、増配余力はまだまだあると思われるが増配を期待するならこの減益が一過性のものであると判断できるかが鍵である。